エンジニアを目指している方は「平均年収はどれくらいなのか?」と気になります。また現在エンジニアとして働いている方も平均年収は高いのか普通なのか知りたいでしょう。そこでシステムエンジニアとネットワークエンジニア、サーバーエンジニアに限定して平均年収をご紹介いたします。また年代別のエンジニアの平均年収や平均年収アップ方法なども解説しますので参考にしてください。
エンジニアの平均年収はいくら?
エンジニアの平均年収は、経済産業省のデータによれば542万円です。また求人情報(2023年度)によればITエンジニアの平均年収は約494万円と公表しています。さらにITエンジニアでも年収300〜330万円の求人や、年収840〜1,100万円といった求人情報があるなど企業の規模や仕事内容によってかなりバラツキがあります。また地域によってITエンジニアの平均年収には以下のようにバラついています。
地域 | 平均年収 |
北海道・東北 | 456万円 |
関東 | 464万円 |
東海 | 432万円 |
四国 | 447万円 |
九州・沖縄 | 428万円 |
甲信越・北陸 | 412万円 |
関西 | 479万円 |
中国 | 469万円 |
都道府県別の平均年収 TOP5
滋賀県:500万円
大阪府:498万円
京都府:482万円
兵庫県:459万円
奈良県:455万円
エンジニアの平均年収:職種別
ここではネットワークエンジニア・サーバーエンジニア・システムエンジニアの平均年収を紹介いたします。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアの平均年収は転職サイトの情報によれば、約448万円です。300〜400万円未満が30%ともっとも多く、次いで400〜500万円未満の22%。そしてもっとも少ないのが900〜1,000万円未満の1%となっています。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアの平均年収は求人情報(2020年度)によれば、467万円です。男女別と年齢別では以下のようになっています。
男性:479万円
女性:395万円
年齢別
20代:385万円
30代:518万円
40代:602万円
50代:654万円
システムエンジニア
システムエンジニアの平均年収は求人情報(2022年度)によれば、約498万円です。約473〜540万円が全体の50%ほどともっとも多くなっています。地域別では関東が約471万円ともっとも高く、次いで関西の約465万円です。関東の中でも東京543万円、神奈川528万円、千葉473万円となっています。
エンジニアの平均年収:年齢別
ここではITエンジニアの年齢別の平均年収についてみていきましょう。エンジニアは、知識と技能レベルによって7つのレベルに分類されます。経済産業省のデータによれば、エンジニアのレベル1では約437万円、もっとも高いレベル7では約1,129万円です。このように平均年収には大きな差があります。では年齢別ではどうなっているのかみていきましょう。
年代 | 平均年収 |
20代 | 413万円 |
30代 | 526万円 |
40代 | 646万円 |
50代 | 754万円 |
このデータは日本、米国、中国、韓国、インド、ベトナム、タイ、インドネシアの8か国の20代〜50代のITエンジニアによるアンケート調査結果です。
エンジニアの平均年収アップ方法
エンジニアの平均年収をアップする方法は以下3点が考えられます。
- ニーズに合うスキルの習得
- チームをまとめる力をつける
- 最新のスキルを身につける
平均年収アップ方法:ニーズに合うスキルの習得
IT業界ではIoT、AIなど日々新しい技術が生まれ、そのニーズに合ったスキルを身につけることが必要と言えるでしょう。新しいスキルを習得することは人材として高い評価になり、結果として収入をアップできる好条件です。つまり、ニーズを素早く察知し、ニーズに合うスキルを身につけることが年収アップにつながると言えるのです。
平均年収アップ方法:チームをまとめる力をつける
エンジニアの平均年収をアップする方法は、チームをまとめる力をつけることです。エンジニアにはリーダーやマネージャーといった役職があります。チームを管理する能力があれば、リーダーやマネージャーとして働くことができ、結果として平均年収アップにつながるでしょう。
平均年収アップ方法:最新のスキルを身につける
IT業界の技術進歩は速く、新しいスキルやツールが次々と生まれています。最新のスキルを身につけることで、自分の競争力を高めるとともに市場価値のアップが望めます。つまり、他のエンジニアとの差別化ができることです。最新の技術に詳しいエンジニアは、雇う方からすれば魅力的な存在となり、高い年収が望めるでしょう。
エンジニアの年収アップが望める資格
エンジニアは資格を取得することで、年収アップが望めます。エンジニアとしてレベルアップできる資格は以下の4点です。
- プロジェクトマネージャ試験
- システムアーキテクト試験
- ネットワークスペシャリスト試験
- ITコーディネータ試験
プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験は、IPA 独立行政法人が推進する資格試験で、以下の知識・実践能力が必要になります。
- 戦略及びシステム全般に関する基本的な知識を理解している
- プロジェクトの目的を実現するプロジェクト計画を作成できる
- プロジェクトの目標を設定し、その達成に最適なマネジメントができる
- プロジェクトチームの全体の意識を統一する管理する能力
- プロジェクトの計画・実績の適切な分析・評価ができる
システムアーキテクト試験
システムアーキテクト試験は、IPA 独立行政法人が推進する資格試験です。情報システムの構造の設計や、開発に必要となる要件の定義などの業務に役立つ、以下の知識・実践能力が必要になります。
- 情報システム戦略において各種業務プロセスについての専門知識とシステムに関する知識
- 企業の要望をモデル化して、情報技術を適用できる形に再構成できる
- 企業における業務プロセスの状況、業種ごとの専門知識
- 情報システムのシステム方式、開発手法、ソフトウェアパッケージなどシステムに関する知識
- OS、データベース、ネットワーク、セキュリティなどの基本的な知識
- 情報システムを構築し、運用・保守ができる
ネットワークスペシャリスト試験
ネットワークスペシャリスト試験は、IPA 独立行政法人が推進する資格試験です。ネットワークシステムの企画・要件定義・設計・構築・運用・保守などの業務に役立つ、以下の知識・実践能力が必要になります。
- ネットワークサービスの要望の目的に応じた適用可能な技術・サービスを選択できる
- ネットワークシステムの要求仕様を作成できる
- コストを意識した最適な論理設計・物理設計ができる
- ネットワークシステムの設計・構築・運用・保守ができる
ITコーディネータ試験
ITコーディネータ試験は、ITコーディネータ協会が推進する資格試験です。ITサービスを経営者目線で行うことに役立つ、以下の知識・実践能力が必要になります。
- 経営戦略・業務改革・IT戦略の基本知識
- IT経営の推進方法
- IT経営の業務改革プロセス、経営戦略プロセスなど知識
フリーランスエンジニアの平均年収
求人情報によれば、フリーランスエンジニアの平均年収は約792万円です。年代別では20代が約700万円、30代で約800万円、40代が約860万円、50代で約630万円です。平均年収は50代より40代の方が高い結果から、フリーランスエンジニアは年齢に影響しないと言えます。
職種別ではAIを活用したインフラ・データベース系エンジニア(データアナリスト)が平均年収816万円と最も高く、次いでWebアプリケーションエンジニアの792万円です。言語別では GoとScala が600万円、Python 575万円といったデータがあります。
まとめ
ニーズや技術の進歩などの変化が激しいIT業界。さまざまなエンジニアが活躍するのは当然のことながら、平均年収にも差があります。ニーズの動向や新しい技術を素早く察知して、スキルアップすることが重要です。ITエンジニアの需要は高まっていて、エンジニアの活躍する環境は整っています。今以上に年収アップを望むなら多様なスキルを身につけることが重要です。また自分のエンジニアとしてのスキルが活かせる企業を選ぶことも、年収アップには欠かせないでしょう。