企業での経験を活かしてフリーランスのネットワークエンジニアとして独立したいと考えている方は少なくないでしょう。しかし、独立した場合は安定して案件を得られるのか心配になる方も少なくありません。IT業界はネットワークエンジニアなどの人材不足が課題です。そのためフリーランスのネットワークエンジニアの需要は高いと言えます。そこでこの記事では、フリーランスのネットワークエンジニアとして安定して収入を得るために必要となるスキル、案件の詳細や探し方などを解説します。

ネットワークエンジニアの仕事

ネットワークエンジニアは、ネットワーク設計をはじめ構築、運用、セキュリティ監視、最適化などネットワークに関するさまざまな仕事をするエンジニアです。

ネットワークエンジニアは、自宅や会社のパソコンやプリンタなどのOA機器をつないで、データのやりとりができるネットワークの環境を作る仕事をします。自宅ではパソコンやゲーム機をインターネットに接続するためにネットワークを構築します。

会社では、データを共有したり、情報漏洩防止のセキュリティを設定したりして環境を構築する仕事をし、またネットワークの性能や効率を向上させるための最適化を行います。ネットワークのトラフィック分析やボトルネックの特定、QoS(Quality of Service)の設定などを行い、ネットワークのパフォーマンスを最大化するのもネットワークエンジニアの仕事です。

ネットワークエンジニアでフリーランスはできるの?

ネットワークエンジニアとしてフリーランスで働くことは可能です。最近ではフリーランスとして働くエンジニアの数も増加傾向にあり、ネットワークエンジニアも例外ではありません。

ではフリーランスのネットワークエンジニアとしてどのくらい稼げるのか年収や将来性が気になる方もいるのではないでしょうか。

そこで、フリーランスのネットワークエンジニアの年収や将来の展望などをみていきましょう。

フリーランスネットワークエンジニアの年収

フリーランスネットワークエンジニアの年収は、レバテックの求人・案件情報によれば、経験年数によって大きな差があるようで、最低年収360万円、最高年収1620万円となり平均すると年収756万円です。

フリーランスネットワークエンジニアの将来性

ネットワークエンジニアの将来性は以下の理由により高いと言えます。

  • IT化が進み人材が不足しているから
  • 企業のクラウドサービス利用の増加
  • IoT、AIの技術革新が続いているから
  • 企業のIT化が進められているから

「経済産業省のIT 人材需給に関する調査」によれば、今後、AI、IoT、ビッグデータなどの先端 IT 技術の利活用に向けた需要が増大することが予想できます。その一方2030年には最大で79万人のIT 人材が不足すると言われています。そのため、ネットワークエンジニアの需要も高まっていくと言えるでしょう。

現在多くの企業がクラウドサービスを利用しています。クラウドのネットワークの環境構築やセキュリティに関する知識を持つネットワークエンジニアが必要になるため、ネットワークエンジニアは今後もIT業界に欠かせない人材と言えるでしょう。

IoT(Internet of Things)やAI(Artificial Intelligence)の技術革新と産業の発展には、ネットワークエンジニアは欠かせない人材と言えるでしょう。IoTはインターネット経由でセンサーと通信機能を持たせる技術で、コントロール、モニタリングなどを実現するためには、ネットワークの構築が欠かせず、ネットワークエンジニアの技術が必要です。

IT化を進める企業の増加により、ネットワークエンジニアの需要は益々増えていくと言えるでしょう。

フリーランスネットワークエンジニアの案件

フリーランスネットワークエンジニアには以下の案件があります。

  • ネットワーク設計
  • ネットワーク構築
  • ネットワーク保守
  • ネットワーク運用

案件:ネットワーク設計

フリーランスネットワークエンジニアの案件として「ネットワーク設計」があります。ネットワーク設計とは、パソコンやコンピュータをプリンタなどのOA機器につないでデータのやり取りを行う環境を作ることです。

案件:ネットワーク構築

フリーランスネットワークエンジニアの案件として「ネットワーク構築」があります。ネットワーク構築とは、ネットワークケーブル、LANスイッチ、サーバー、ルーターなど機材を使ってLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)を構築することです。

案件:ネットワーク保守

フリーランスネットワークエンジニアの案件として「ネットワーク保守」があります。ネットワーク保守とは、英語で言うと「メンテナンス」のことで、「ソフトウェアのアップデート」「不具合の調査」「ネットワーク機器の交換」などの業務を担当します。

ソフトウェアのアップデートによりセキュリティ対策の強化ができます。不具合の調査によりネットワークのトラブルを未然に防げます。また計画的にネットワークのケーブルなどの機器を交換する保守の業務も含まれます。

案件:ネットワーク運用

フリーランスネットワークエンジニアの案件として「ネットワーク運用」があります。ネットワーク運用の主な業務は以下の4つ。

  • アクティブ監視
  • パッシブ監視
  • リソース監視
  • セキュリティ管理

アクティブ監視:ネットワークの監視をし、トラブルが起こる前に中に隠れている問題を洗い出し、問題が大きくなる前に対応するための監視のことです。

パッシブ監視:監視インターフェースからネットワーク上で転送されるデータ量を受動的に画像データとして取得し保存するためのネットワーク監視です。

リソース監視:HTTPSやXMLのようなインターネット技術を活用し、CPU情報・ディスク情報・ファイルシステム情報・メモリ情報・ネットワーク情報のリソース情報を監視することです。

セキュリティ管理:ウイルス対策としてウイルスソフトを使用したセキュリティ管理です。

ネットワークエンジニアの求人情報

フリーランスネットワークエンジニアの案件の探し方は以下の3つ。

  • 自分で営業活動をする
  • 働いていた経験を利用する
  • エージェントやサイトを利用する

自分の経験やスキルをアピールするためにSNSやブログを活用するとよいでしょう。ポートフォリオなどを掲載しておけば実績がアピールでき、クライアントも安心して仕事を任せやすくなります。

企業で働いていた経験があるなら、人脈を活用しましょう。以前勤めていた職場の知り合いを通せば案件が見つかりやすくなると言え

ます。エージェントや求人情報サイトは案件が多く仕事を請け負えるチャンスが高いと言えるでしょう。

フリーランスネットワークエンジニアに必要なスキル

フリーランスネットワークエンジニアに必要なスキルは以下の4つ。

  1. コミュニケーションスキル
  2. マネジメントスキル
  3. ネットワークについての技術や知識
  4. 論理的思考力

フリーランスネットワークエンジニアは、クライアントの要望を正確に聞き取るための高いコミュニケーション能力が必要です。また継続的に仕事を請け負うためにはクライアントや他のエンジニアと良好な関係を築くことが求められるため、高いコミュニケーション能力が必要になります。

フリーランスネットワークエンジニアは、仕事のスケジュールの管理など自分で案件を管理できる自己管理能力が必要です。また仕事を休むと収入が減るため、健康管理能力も必要と言えます。さらにフリーランスネットワークエンジニアは収支管理など自分で行う必要があり、金銭的な管理能力も必要です。

フリーランスネットワークエンジニアとして働くには、ネットワークについての技術や知識は必須と言えるでしょう。また幅広い業務を請け負うためには、技術や知識のアップデートも必要です。

フリーランスネットワークエンジニアとして安定して収入を得るには、物事を筋道立てて考える力のことで、ロジカルシンキングとも呼ばれる論理的思考力はネットワークエンジニアにとって必須のスキルと言われています。

まとめ

フリーランスネットワークエンジニアとして働くためには、ネットワークに関する専門的な知識が必要になります。また独立してすぐに案件が獲得できずに、収入が安定しないことも多いです。安定して収入を得るためには案件の探し方などを参考にするとよいでしょう。IT業界は人材不足で、ネットワークエンジニアの需要は高いと言えます。フリーランスネットワークエンジニアとして活躍してみませんか。