2 システム開発に欠かせないのがプロジェクトマネージャー。プロジェクトを成功させるためには、プロジェクトの工期・予算・人員などの全般を指揮・管理するプロジェクトマネージャーの仕事は大切です。プロジェクトマネージャーの具体的な仕事内容や必要なスキルなどを解説していきます。
プロジェクトマネージャーとは？
プロジェクト全体の管理者です。予算、スケジュール、人員配置などプロジェクト全体の進捗状況を管理します。プロジェクトマネージャーはプロジェクト開発に欠かせない重要な管理者と言えるでしょう。
プロジェクトマネージャーの仕事内容とは？
ここからは以下のプロジェクトマネージャーの仕事内容を詳しくみていきましょう。
- プロジェクト計画の方針
- プロジェクトチームの編成
- プロジェクトのマネジメント
- 品質・コスト・納期の評価
プロジェクトマネージャーの仕事内容①プロジェクト計画）の方針
プロジェクトマネージャーの仕事内容は「目的をはっきりさせる」「計画を立てる」ことです。具体的にみていきましょう。
プロジェクト方針：目的をはっきりさせる
プロジェクトの目的を明確にし、プロジェクトが進む方向性を提示することがプロジェクトマネージャーの仕事内容です。プロジェクトが進む方向性を提示することで、チーム内のコミュニケーションの足並みが揃い、また混乱を防げて効率よく推進できます。
プロジェクト方針：計画を立てる
プロジェクトマネージャーは、クライアントの要求に応じて、プロジェクトの目標を達成するために、チームのメンバーが行う具体的な仕事内容やスケジュールを立てることが必要です。
プロジェクトマネージャーの仕事内容②プロジェクトチームの編成
プロジェクトチームを編成する事もプロジェクトマネージャ―の仕事です。システム開発計画に沿ってスキル・能力を確認し、プロジェクトを完成するために必要な人員を確保し、チームを設定します。
社内の人材確保が難しいときには、予算を考えながら、外部からの人材を調達するのもプロジェクトマネージャ―の仕事内容に含まれます。
プロジェクトマネージャーの仕事内容③プロジェクトのマネジメント
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトをマネジメントするのも仕事内容です。プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの成功に向けて詳しく計画を立て、管理していきます。
プロジェクトを推進する際は、複数のチームに分け、各チームの目的を達成するために、割り当てられた仕事内容に取り組みます。各チームのタスクの進捗が遅れるとプロジェクト全体の計画に大きく影響するため、進捗管理は非常に重要な仕事です。
プロジェクトマネージャーの仕事内容④品質・コスト・納期の管理
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの目的や実行計画（品質・コスト・納期など）を管理し、プロジェクトの失敗につながらないようにするのが仕事です。
プロジェクトマネージャーの仕事内容⑤成果物の評価
プロジェクトは各グループの工程ごとに推進され、推進中には各工程の成果物のレビューを行い、品質を確保することもプロジェクトマネージャーの仕事です。プロジェクト成果物のチェックは「要件定義書」「設計書」「プログラム」「テスト仕様と成績」で実施し、必要な部分に改善指示を行います。またプロジェクトが完成したあとの成果物の成功度を評価することが重要な仕事です。
プロジェクトマネージャーの仕事に必要なスキルとは？
プロジェクトマネージャは、クライアントとの交渉やプロジェクト全体の管理、人員配置、予算などの決定、プロジェクト開発チームのサポートなど幅広い仕事をこなすため、さまざまなスキルが求められます。
仕事に必要なスキル：要望を引く出すコミュニケーション能力
プロジェクトマネージャは、クライアントと交渉するためにコミュニケーション能力は欠かせないでしょう。プロジェクトを成功させるには、クライアントの要望をしっかり聞き取ることが求められます。
また人員不足の場合は外部から調達する必要があり、コミュニケーション能力は欠かせません。
仕事に必要なスキル：プロジェクト管理能力
プロジェクトマネージャーには、プロジェクトの予算、スケジュールなどの他に利益を出すマネジメント能力も欠かせません。他にもプロジェクト全体を監視し、課題や問題点を発見・解決する能力や、プロジェクトメンバーを束ねるリーダーシップも求められます。さらに、プロジェクトメンバーに情報を共有するためのプレゼンテーション能力も必要です。
納期やスケジュールを管理
プロジェクトマネージャーには、納期やスケジュールを管理するスキルも求められます。プロジェクトを成功させるのは、クライアントと約束した納期に間に合うようスケジュール通りに進めていく、管理能力が必要です。
コスト管理
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトを予算内で完成させる管理能力が必要です。人件費や材料費などのコストの見積りや予算設定、調整などの仕事が該当します。コストを適切に管理することで、利益が得られます。
そのためコスト管理が大切な仕事と言えるでしょう。コスト管理を適切にするには、コスト・マネジメント計画の作成が大切です。またプロジェクトマネージャーは、各工程を監視し、必要に応じてコストを調整する必要があります。
リスク管理
プロジェクトマネージャーには、以下のようなリスクマネジメントが求められます。
- リスクが発生した場合の対応方針の立案
- リスクの洗い出し・特定
- リスクの発生確率の分析
- リスク優先順位の立案
リスクが発生した場合は対処時の役割分担を決めておくことが必要です。
プロジェクトメンバーへのヒアリングや、自由な意見交換、プロジェクトの成功に必要な外部環境や、起こるべきことの整理が必要です。
低いリストに見えても、大きなリスクである場合もあるため、プロジェクトマネージャーの考えだけではなく、メンバーなどの会話を通じて整理しておくことがリスト分析には重要と言えます。
仕事に必要なスキル：リーダーシップ
プロジェクトマネージャーはプロジェクトチームのメンバーをまとめるためリーダーシップのスタイルを確立して、発揮することが大切です。プロジェクトマネージャーには以下のリーダーシップが求められます。
- メンバーの話をよく聞き取り、質問しながらのコミュニケーションをとる
- メンバーから信頼される情報を得ること
- 自分で意思決定を行うこと
- 専門知識を習得すること
プロジェクトマネージャーになる方法
プロジェクトマネージャーになるには、スキルアップと資格取得が必要です。
プロジェクトマネージャーに役立つ資格
プロジェクトマネージャーに必要な以下の資格3つを紹介します。
- 基本情報技術者試験
- ITストラテジスト試験
- プロジェクトマネージャ試験
基本情報技術者試験は、毎年春期（4月）と秋期（10月）の2回実施。「情報セキュリティ」と「データ構造及びアルゴリズム（擬似言語）」、「プロジェクトやサービスのマネジメント」などの分野から出題されます。
ITストラテジスト試験は、毎年秋期（10月）に実施。情報セキュリティ、システム戦略、経営戦略手法・マーケティングなどの分野から出題されます。
プロジェクトマネージャ試験は、毎年春期（4月）もしくは秋期（10月）の年1回実施予定。基本知識と専門知識から出題されます。基本知識は技術面、経営、法務など、専門知識はシステム開発技術、ソフトウェア開発管理技術、サービスマネジメント、システム企画、法務などの知識が問われます。
プロジェクトマネージャーの平均年収
プロジェクトマネージャーの平均年収は、経済産業省の調査によれば「891.5万円」です。日本の給与所得者の平均年収は「433万円」で、プロジェクトマネージャーの年収が高いことがわかります。
まとめ
プロジェクトマネージャーには、プロジェクト計画の方針、プロジェクトチームの編成、プロジェクトのマネジメント、品質・コスト・納期の評価などの内容があり、プロジェクトの成功に欠かせない重要な仕事と言えます。
さまざまなスキルや資格も求められ、大変な反面やりがいのある仕事と言えるでしょう。プロジェクトマネージャーの仕事が気になる方の参考になれば幸いです。
