PMとはプロジェクトマネージャーのことです。ではどのような役割があるのでしょうか。PMの重要な仕事内容をはじめ、必要なスキル、仕事へのやりがいや苦労する点などを解説します。PMへの就職や転職を考えている方はぜひ参考にしてください。

PM(プロジェクトマネージャー）とは

PM（プロジェクトマネージャー）とは、プロジェクト全体の管理責任者です。プロジェクトの計画、運営、品質、納期などに責任を持ちます。PMの仕事にはプロジェクトメンバーの選定、クライアントとの折衝、案件受注、要件定義、品質管理、納期・進捗管理、コスト管理などがあります。つまり、PMとは、Q（Quality：品質）・C（Cost：プロジェクト原価）、D（Delivery：納期）といったプロジェクトの目的を達成する役割を担う管理者ということです。

PM(プロジェクトマネージャー）の重要な仕事6点

PM（プロジェクトマネージャー）の仕事は主に以下の6点です。

  1. クライアントの要望を聞き取る
  2. 開発計画書の作成（目的・予算）
  3. チームメンバーの配置・スケジュール決定
  4. 各工程の進捗状況の確認（問題点・課題）
  5. 管理（スケジュール・品質・コスト・リスク）
  6. プロジェクトの評価・レビュー

PM：仕事①クライアントの要望を聞き取る

プロジェクトの成功にはクライアントの要望通りに機能することが大切です。そのためには、プロジェクトの目的や要件を詳細に確認することが必要になります。クライアントの要望通りの成果物にするためには、クライアントの要望を正確に聞き取り理解することで、それがPMの重要な仕事と言えます。

PM：仕事②開発計画書の作成（目的・予算）

PMにはプロジェクトの目標と成果物を明確に定義した開発計画書を作る仕事があります。

PM：仕事③チームメンバーの配置・スケジュール決定

PMはスケジュール決定やスケジュールに遅延が出た際のスケジュールを修正するのかの調整するのか判断し、クライアントの要望通りの納期に成果物を納めるのが重要な仕事です。プロジェクトの規模や内容に合っているスキルを持った人材を集めるのがPMの仕事です。

PM：仕事④各工程の進捗状況の確認（問題点・課題）

各工程でのタスク管理もPMの重要な仕事です。要件定義などの変更によってプロジェクトの内容が変われば、タスクの修正や追加をする必要があります。

PM：仕事⑤管理（スケジュール・スコープ・コスト・リスク）

PMにはスケジュール管理・スコープ管理・コスト管理・リスク管理の仕事があります。

スケジュール管理

プロジェクトの開始から終了までの期間を明確することや、タスクや工程の順序、完了した所要時間を考慮してスケジュールを策定します。必要に応じて納期やマイルストーンの調整などスケジュールの見直しをするのもPMの仕事です。

スコープ管理

クライアントからの聞き取り情報をもとに、プロジェクトの目的や目標を明確に定義し、プロジェクトの範囲を決定することです。プロジェクトの進行中にスコープの変更や追加要求が発生することがあり、変更の提案・調整などもPMの仕事です。

コスト管理

プロジェクトの人件費や資材費、設備費、外部コンサルタントなどの外注費といった費用を管理し、予算以上にならないように管理します。予算オーバーやスコープの変更や追加によるコスト変更に対応するのもPMの仕事と言えます。

リスク管理

プロジェクトに関連する問題や課題の回避、軽減の対応方針を立案します。またプロジェクト中にリスクを監視し、リスクを拡大させないようにするのもPMの仕事です。

PM：仕事⑥プロジェクトの評価・レビュー

PMはプロジェクト推進中のタスクの推進管理とともに、各タスクの品質を確保するために品質管理も行います。開発中のプログラム、テスト工程では仕様とテストの成績などのチェックを行い、仕様通りにできていない場合は、改善指示を行うのもPMの仕事です。

プロジェクトが完了後にシステムが正常に機能しているのか、またクライアントの要望通りにできているのか検証します。問題が見つからなければクライアントに納品し、サービスのリリースとなりますが、リリース後もソフトウェアなどのバグによる不具合が見つかることがあります。そのためPMのプロジェクト評価は重要な仕事と言えるでしょう。

PM(プロジェクトマネージャー）に必要なスキル

PM(プロジェクトマネージャー）に必要な主なスキルは以下の3点です。

  • マネージメント
  • コミュニケーション
  • テクニカル

必要なスキル：マネージメント

PMにはプロジェクト全体を見渡すことや、現在の状況や進捗を把握しながら管理することが求められます。またスケジュールや予算、人の配置などの調整する管理能力も必要です。

必要なスキル：コミュニケーション

PMはクライアントとの交渉やプロジェクトチームメンバーと上手に付き合う必要があり、コミュニケーション能力は欠かせません。

必要なスキル：テクニカル

各工程のチームメンバーやクライアントの話をする機会も多いPMには、クライアントの業務内容や、開発で使う技術知識なども欠かせないでしょう。また、各工程の作業別の予算の算出や人員配置などを進める必要があります。

PM(プロジェクトマネージャー）の仕事の手応え

プロジェクト全体の状況を高い位置から見渡して、「人」や「仕事」を上手に整理しながらプロジェクトを成功へ導く役割があるPM（プロジェクトマネージャー）には仕事にやりがいがあると言えるでしょう。特に「Web開発」業務では開発という業務に加えて新しいウェブサイトやアプリケーションのデザイン業務の両方が含まれていることで、完成した成果物を見ることで達成感や満足感を得ることができます。

PM(プロジェクトマネージャー）の仕事で苦労すること

プロジェクト全体の責任者となるPM（プロジェクトマネージャー）の仕事には以下の苦労があります。

  • 責任の重さがつらい
  • トラブルの対応の精神的に疲れる
  • 孤独を感じる
  • 技術者として評価が低い

少人数のプロジェクトならそれほどではありませんが、多くのメンバーを配置したプロジェクトだとお金のことや人員配置などを管理することが精神的に大変です。プロジェクトにはトラブルがつきものと言えるでしょう。

トラブルが発生すれば、状況の把握や対策の検討や予算やスケジュールの調整も必要で、精神的に疲れます。PMは現場とクライアントとの関係をつなぐ役割があります。現場とクライアントや経営陣との感覚が違うこともあり、双方に調整が必要で、孤独を感じます。

PMはもともとシステムエンジニアやプログラマーなどの技術者です。ですが、プロジェクトの開発が始まると管理者とした位置づけになります。そうなるとシステムエンジニアやプログラマーとしての仕事をする機会がなく、技術者として評価が低くなります。

まとめ

PMにはプロジェクト全体を管理する重要な仕事があります。PMを目指すのであれば、技術的な知識に加えてマネージメント力・コミュニケーション能力・テクニカルスキルが必要です。PMは管理者として辛い仕事をすることになりますが、クライアントに成果物を納めて要望通りに機能した場合は達成感が味わえます。やりがいや達成感のある仕事ができるPMにチャレンジしてみませんか。